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PFIのどこがいいのか?【05.06.01】
桑名市の図書館を見学しました
27日、桑名市の複合施設「くわなメディアライブ」を、亀山の議員団と共に見学しました。この施設は、市立図書館と保健センター、勤労青少年ホーム、多目的ホールをひとつの建物にまとめたもので、機能的にも会議室や調理室、運動室を共用するなどの利点があります。乳幼児健診に来た人が図書館にも来る、隣の「アピタ」に買い物に来たついでに図書館に寄るなど、利用者の利便にも応えることができます。
この写真は玄関の階段下です。2階に保健センターと青少年ホーム、3・4階が図書館になっています。
図書館は最新式のシステムです
図書館は明るく開放的なつくりで、書架も人の背ほどの高さで圧迫感がありません。CD,DVD、パソコンなどもたくさん備えられています。
本にはすべてICチップが付けられていて、貸出手続きもワンタッチ、本の検索もすぐ出来ます。書庫からの取り出しも、ちょうど自動販売機のように求める本が出てきます。これには驚きでした。また、開館時間も午前9時から午後9時と、仕事帰りにも利用できる時間帯まで延長されています。
ところで、PFIのメリットはどこにある?
ここまでは、さすが新しい施設だけあって、利用者本位に考えられているシステムだと感心することの連続でした。しかし、これは市が直営で運営しても出来ることです。タテ割りの弊害や、利用者の視点の欠如という問題を克服すればいいのです。
この施設はゼネコンの鹿島グループが、30年間で116億円という契約で建設から管理運営まで行なうのですが、なぜ市が直営でするよりも安いといえるのか、どうもそこが腑に落ちません。
図書館の職員は、少数の市職員以外は業務委託された運営会社の職員で、司書資格をもつ若い女性ばかり28人とのことです。この人たちの賃金はどうなっているのか、長く働き続けられる労働条件になっているのか、がよく分かりませんでした。
ここに「民間にすれば安くできる」のいちばんのポイントがあると感じました。コンビニで働くように図書館で働く、アルバイト感覚で人を雇う、どんどん人が入れ替わっていく、マニュアルどおりに仕事をする。たしかに目先のカネは安くあがりますが、なんと「夢も希望もない」働き方でしょうか。請負社員ばかりの亀山の「シャープ」を連想しました。
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