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三重県行政は、シャープの使い走りか?【06.07.20】
一企業の言いなりに動く行政
18日の市議会各派代表者会議で、議長よりさる11日に県企業庁から三重用水取水問題での説明があったとの報告がありました。6月議会で「三重用水の水を供用対象外の亀山市に供給することに反対する請願」を採択し、県に対して意見書を出したことへの、県としての答えを持ってきたものです。
県の説明によると、シャープが第2工場建設を発表したのが17年1月、その10月にはじめて、新たな工業用水の依頼があり(H20年夏までに)、県として検討した結果、早期の給水はムリと回答した。しかしシャープは18年1月、再検討を依頼(H21年4月までに)、これを受けて県は「三重用水からの給水」を提示、地元の鈴鹿市に相談もせずに2月の予算に急いで計上した、というものです。
シャープが「工場が出来るまでに水を何とかしろ」と難題をふっかけ、県が「へい、何とかします」とムリに加佐登ダムの水を流用する計画を書いた。鈴鹿市はまさに「寝耳に水」、「相談もなしに勝手に決めるな」と抗議したら、県は「あとは何とかするから頼む」と、とにかくシャープ言いなりの結論を押し付けている。という経過です。
北川前知事時代のツケのひとつ
経過からも明らかなように、シャープは第2工場を着工する時点では、新たな工業用水の協議を県としていません。工事が始まってからあわてて「完成までに水を何とかせよ」と、県に押し付けてきたのです。県は一度は「そんな急には出来ない」と断わったのに、「そこを何とかせよ」と言われて、いちばん手近な加佐登ダムの水を流用しようと答えをひねりだしたのです。工事にかかる前に、水はどうしようか検討しなかったシャープに非があるのに、県は給水に反対する鈴鹿市の方が悪いというような態度です。
もともとシャープの誘致は、ときの北川知事によって、県が90億円、亀山市が45億円という破格の優遇措置で進められたもので、工業用水の供給も「至れり尽くせり」のひとつです。なぜここまで、一民間企業の言いなりに行政が動かなければならないのか、原点はここにあります。
県は「18日の全員協議会にきて説明を」との鈴鹿市議会の要請に、とても議員からの追及に耐えられないのか、出席を断わってきました。北川前知事の「トップセールス」の後始末は、いつまでも尾を引いています。
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