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チベット暴動のニュースを見て【08.03.17】

中国の大国主義が民族を抑圧している

チベット民族の舞踊ショーチベットでの暴動のニュースを見て、私は昨年夏に旅行した中国四川省で見たことを思い出しました。標高3000〜4000メートルの高地の世界遺産・九塞溝や黄龍のすばらしい風景を堪能した旅行でしたが、その地域はチベット民族の住む所でした。
九塞溝という地名は、「チベット人の9つの村」という意味だそうで、世界遺産になるためにチベット人の住人は農業や牧畜を禁止させられ、いまは下の町に住んで観光写真や土産店で生活している、とのことでした。
夜ホテルのホールで、チベットの民族舞踊ショーがありました。チベット民族の鮮やかな衣装で登場する若者たちは、男はりりしく女は美しく、ダイナミックな踊りに魅了されました。
しかし、そのショーの最初に女性の歌手が歌ったのが、なんと「中国共産党をたたえる歌」でした。その後は民族色ゆたかな歌や踊りでしたが、最初の歌だけが違和感がありました。

山中の民家も毛沢東の写真を掲げる

チベット民族の舞踊ショー黄龍に行く長い山道の所々に、ヤクが放牧されていて、ポツンポツンと民家が建っています。よく見ると、その玄関に高々と毛沢東の写真が飾られているのです。遠い道からも見えるくらいに大きな写真でした。その風景は、私には舞踊ショーと同じように「やらせ」に見えました。そうしないとお上から圧力がかかるのでしょうか。
鈴鹿市出身でチベットを撮り続けている写真家の長岡洋幸氏は、「チベットの人たちはとても誇り高い民族なんです。自分がチベット人であることをすごく誇りに思っている。」と語っています。
その民族の誇りを抑えつけ、半世紀も支配してきた中国人(漢民族)に対して、たびたび反逆の運動が盛り上がるのは、必然的なことだと思います。日本で言えば、沖縄に居座りつづける米軍と同じで、60年たっても県民から嫌われ、根本的な解決は「出て行く」しかないのです。
自然とともに信仰に生きるチベット民族が、自立した政治経済文化を取り戻す運動は、いくら抑えても根強くつづくでしょう。

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