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9条の会すずか学習会で戦場体験をきく【08.08.26】
山路金八さんが悲惨な体験語る
8月24日、9条の会すずかの学習会で、山路金八さんの1941年フィリピンに上陸以来の戦場体験を聞きました。山路さんは旧姓が近藤で、わが伊船町の出身、すぐ近くが実家です。また、長男の伸一君は私と大学時代からの友人、寮で同じ部屋だったと言う関係です。しかし、これまで父上が悲惨な戦争体験を胸に秘めていたことは知りませんでした。
89歳というお年なので、あらかじめ書いていただいた手記を主催者側で朗読、そして会代表の酒井さんがインタビューするという形で、お話を聞きました。印象深かったのは、「死ぬ」ということが日常である戦場の異常な感覚。戦友がいま死んでも「ああ死んだなあ」ぐらいに感じる、次は自分の番かもという中で、悲しいとか怖いとかの感覚もマヒした毎日を過ごしていた。たまたま腕を負傷して病院に送られ、日本に返されたから死なずに済んだ、死と生の境目の「生」の方に運良く転がっただけで、その「命の軽さ」をしみじみ感じるお話でした。
「いい戦争はない、悪い平和もない」
会が終わった後、伸一君が「やっとしゃべってくれた」と、ほっとした顔で言いました。自分の家族にも語ることが長年できなかった金八さん。去年から9条の会に顔を出すようになり、他の人が戦争体験を話すのを聞いて、いよいよ自分も話そうと決意されたのでしょう。そんな人が、日本中にまだ沢山いるのではないか。各地の9条の会で、次々と戦争体験、とくに加害者としての体験を「生きているうちに」と話す人が増えています。
山路さんの手記の中で、次の言葉がいちばん印象に残りました。
「いい戦争はない、悪い平和もない」、なんと意味の深い言葉でしょう。
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