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生活保護の不正支給、なぜ起きた?【08.11.16】
全員協議会で説明、疑問には十分答えず
14日の市議会全員協議会に、生活保護のタクシー移送費不正受給事件についての報告がありました。詐欺容疑で逮捕された首謀者・越山容疑者とタクシー運転手・下辺容疑者についての経過と、この間生活支援課がすすめてきた改善策について、いろいろ報告がありましたが、いちばん肝心の、「なぜ多額の不当な移送費を、市は払い続けていたのか」との疑問に答える内容はありませんでした。
越山容疑者だけで2年半に1574件、総額1千万円もの公費支出は、まったく異常なものです。それを「チェック機能が果たせなかった」「組織として事案に対応できなかった」と一般論のような説明をしても、だれも納得できません。
必要な書類手続きが、省略されていたのでは?
全員協議会の2日ほど前に、私のもとに1通のFAXが届きました。生活保護の仕事に関わったことのある方のようでしたが、私はこの文書の指摘に沿って質問しました。
「移送費の支給に当たっては、特にタクシーの利用については、保護を受けてない方とのバランス、公平の観点から、厳格な手続きが求められています。まず、通院先の医療機関から移送給付要否意見書(医師の承認)を得て、さらに嘱託医の承認を得て、最も格安におさまるよう見積書をとり、さらに架空受診がないよう、レセプトで通院実績を確認するわけです。これらの手続きを踏めば、このような乱給は起こりうるわけはありません。」と読み上げ、「越山グループには、この事務手続きをせず、フリーパスになっていたのではないか?」と率直に聞きました。
これに対して福祉事務所長は、「必要書類の不備があった」と答えたものの、具体的な内容については、18日〜21日に行なわれる厚生労働省の監査の最後にある「講評」の中で明らかにされるとしました。
今後は、21日の厚生労働省監査「講評」や、12月8日の津地裁第1回公判で明らかにされる事実が、「なぜ?」に答えるものになるかどうか、注目したいと思います。
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