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3月予算議会が始まりました【10.02.27】
生活保護不正受給事件の後始末どうするか
3月議会が25日に開会しました。新年度予算を中心とした議案を審議しますが、ざっと見たところ、特に新味のない予算という感じです。税収の落ち込みと、国の施策の軸足が定まらないことなどから、ひたすら「守り」の姿勢で出来上がった予算になっています。
3月議会での大きな話題は、第1に、一昨年に明らかになった「生活保護不正支給事件」の最終処理問題、第2には国保税の10%引き上げの問題です。
生活保護事件については、15日の市議会全員協議会での報告がマスコミに大きく出たので、市民の関心も強まっています。最大のポイントは、国が「不正」と認めた5850万円の返還(国に返すのは4分の3の4387万円)を、「だれが」「どのように」するのか、という点です。川岸市長は、「市民に迷惑をかけない」と明言していますので、市税を充てずに、関係職員が拠出することになりますが、その中身がまだ具体化していないようです。返し方の具体的な内容を明らかにせずに、補正予算でとりあえず「立て替えて」返還するというのでは、市民の理解は得られません。
不正事件に直接関わった職員、その上司、最高責任者の市長が、この事件の重大性、責任の重さを、「金額」で示すことが必要になります。その上で、周辺の職員にも「協力」を求めて、5850万円に達するのか?うやむやな内容では許されません。
この苦しいときに、国保税引き上げは許されない
国保特別会計は、ここ数年間、単年度赤字が続いていますが、それを貯めていた支払準備基金の取り崩しでしのいでいました。09年度は5億円の赤字となる見通しで、10年度に10%の値上げをして財政バランスをとろうという意図で、提案されています。
しかし、昨年より今年の方が、市民生活が苦しくなっていることは、どのデータを見ても明らかです。こんな時に増税を強行したら大変なことになります。
09年度の赤字5億円は、一般会計からの繰り入れでまかなうと言いながら、10年度は増税というのは矛盾しています。10年度も一般会計からの繰り入れを行なって、市民へのしわ寄せを回避すべきです。
地方自治体として、悪政から住民の暮らしを守る「防波堤」の役割を果たすのかどうか、が問われます。
たしかに財政はきびしいが、そこでどうするか?
国家予算は半分が借金という、ひどい財政危機です。地方も同様に、緊縮、借金でムリに予算編成をしている状態ですから、いま明るい見通しはありません。
しかし、こんな時だからこそ、知恵を絞って局面を乗り切っていく姿勢が必要ではないでしょうか。その基本は、市民の暮らしをどうして守っていくのか、とりわけ弱い立場の市民の暮らしをどうして支えていくのか、を中心に考えるということです。
「赤字だから値上げ」とは、いかにも知恵のないやり方で、いまでも重税、高負担に苦しんでいる市民に思いが及ばない発想です。
3月議会では、自治体の仕事の「そもそも」から、しっかり議論していきたいと思います。
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