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「みぞぶしん」でしっかり働きました【10.03.29】

わが村の、毎年春先の恒例行事

お竜の碑に向かって、全員でお参り28日は、わが伊船新田組の「みぞぶしん」(溝普請)がありました。竜が池という溜め池から引いている農業用水を「新田溝」と呼んでいますが、この新田溝を村中総出でさらえるのです。
朝の8時、竜が池のたもと「お竜の碑」前に集合、まずお竜の霊に全員でお参りをしてから作業にかかります。
「お竜さん」は、今から約400年前に谷をせき止め溜め池を作るさいに、「人柱」として堤防に生き埋めにされたという伝説の人です。そのおかげで、一度も竜が池の堤防は切れることなく満々と水をたたえているのです。わが村、伊船新田のルーツを今に伝えているのが、このお竜の碑と、もう一つ、竜が池の工事を指揮した真弓長左衛門をまつった真弓神社です。

竜が池から村の田んぼまでの水路をさらえる

スタート地点の竜が池、右側が新田溝の取水口毎年の行事ですが、今年は新田溝に土砂が相当溜まってきているのを、一度総ざらえしようと、2月の寄り合いで決めたので、例年にない重労働になりました。土だけでなく、その上にヨシのような草などが生えて、スコップで掘り返すのも大変でした。
掘った土砂をザルに入れる、それを堤防の上にロープで引き上げる、ダンプに空けて捨てに行く、という分業体制で進めますが、けっこうな量の土砂で、2時間以上川の中で悪戦苦闘しました。

        川幅の半分を占める土砂をスコップで取る

泥はねで全身がベタベタに


自分たちの川をみんなできれいにしてスッキリ

みんなで頑張れば、けっこうな仕事ができるんだいつまでかかるのか、今日で出来るだろうか、と心配するほどの作業量でしたが、総勢70人余が力を合わせて下流に向かって土上げを繰り返していくうちに、どんどん土の山が無くなって行きました。
スッキリときれいな川になった新田溝、子どもの頃にしょっちゅう川に入って遊んだことを思い出しました。また1年、この川から水を引いてコメを作ります。400年前から営々と続けられてきた村の共同作業、これからもずーっと続いていくでしょう。
午後からも支線の水路の泥上げをして、体はクタクタになりましたが、歴史ある村の一員としての務めを果たしたという満足感が残りました。

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