<< 活動日誌の目次に戻る印刷用画面 >>

宮城県に救援ボランティアに出かけました【11.06.08】

亘理町のイチゴ農家、名取市のカーネーション農家の「泥出し」

「泥出し」作業、手でヘドロを剥がしていく3日から7日まで、森川さんとともに宮城県のボランティアに出かけました。行きと帰りに約1日かかり、実働3日間でしたが、いい天気の日ばかりでしっかり働けました。
共産党東海ブロックの現地宿泊所は、仙台から南に下がった柴田町にあり、各県から駆けつけた人たちが20〜30人共同生活をしながら、班ごとに現地の作業に出かけます。
私たちは亘理(わたり)町の佐藤さん方のイチゴハウスに2日、名取市の清水さん方のカーネーション温室に1日、どちらも津波に運ばれて積もったヘドロをかき出す作業をしました。
ヘドロは津波に襲われた地域すべてに満遍なく積もっているのですが、その内の、住宅地や道路だけがやっと片付いているものの、広大な農地は全くの手付かずの状態です。「泥出し隊」は、その中のイチゴハウス、カーネーション温室を1棟づつ手作業でヘドロを剥がしていくのです。皆でかかっても1日1〜2棟がやっとです。

来年には出荷できるように頑張ろうと、農家の決意

こんなヘドロの固まり、厚さ3〜5センチあります佐藤さんは、ここの民主商工会の役員で、作業後に近所の会員さん(みんなイチゴ農家)に来てもらってお話を聞きました。まさかこんな所まで津波が来るとは思いもよらなかった。しかしイチゴの名産地・亘理を潰してはならない、なんとか来年は出荷できるように頑張ろうととの決意にあふれていました。この間までは呆然としていたが、沢山のボランティアが連日来てくれるので、やっとやる気になってきた、と語ってくれました。
佐藤さんのハウスは、常磐高速道路の西側なので、道路が「堤防」になって水が来ただけでしたが、道路の海側はガレキが積もって壊滅状態です。佐藤さんも地震直後に海側にある小学校に孫を迎えに行って中学校に避難したが、ちょっと遅れたら危なかったと言います。「地震も大きかったが、地震ではほとんど被害はなかった。津波をかぶった所と津波が来なかった所で大きな違いがある」とも。実際に現地を回ると、津波の来なかった所は平常の街並みですが、ちょっと海側に進むと、風景が一変します。そのあまりの落差に、見た者はみんなショックを受けます。

1メートル超える浸水にも耐えて咲いたカーネーション

一輪車でヘドロを外に運ぶ清水さんのカーネーション温室は、報道で有名になった名取市の「ゆりあげ」地区にあります。ここも道路が堤防になって何とか最悪の事態は避けられましたが、すぐ横の田んぼには自動車や船がそのまま放置されたままです。温室のガラスの胸の高さ辺りに、くっきりと水面の跡が付いています。
泥出しの後で、商品にならず切り倒したカーネーションを運び出す作業をしましたが、隣のハウスではまだきれいに咲いている花があります。「市場には出せませんが、産直で『津波に耐えた花』として出したら売り切れました。」少しもらってきて、宿泊所に飾りました。
まだこれから、温水ボイラーや配管、温風器設備などの整備をしたり、土を入れたり、多くの仕事がありますが、なんとか来年にはまたきれいな花を咲かせてほしいです。

大津波に耐えて咲いたカーネーション


<< 活動日誌の目次に戻る印刷用画面 >>

 ご意見、ご感想をお寄せください。

このページの先頭に戻る

ホームページに戻る