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原発の真実とウソ、明快なお話【12.11.22】
小出裕章氏の講演会、鈴鹿市で開く
原発の危険を告発し続けてきた、京都大学の小出裕章氏を招いて18日に鈴鹿国際大学で開かれた講演会は、300人を超える市内外の市民が集まり盛況となりました。
小出氏のお話は明快で、原子力の原理は要するに「湯を沸かす」ことだ、というように難しそうなことを分かりやすく、かつ本質を突く鋭い論理で、聞く人の腹に落ちる内容でした。「福島第一原発からまき散らされた放射能は、もともと東京電力の所有物だから、所有者が全部引き取れ」というのは当然のことで、政府もマスコミも天から降ってきたような扱いをしていることがおかしいのです。
会場で買った本「いのちか原発か」は、小出氏と若狭小浜の明通寺住職・中嶌哲演氏の対談ですが、70年代から原発に反対してきた両人の話は、科学的かつ哲学的で、文字どおり人生をかけて闘ってきた人の風格を感じました。
正しいことを言い続ける勇気が大切
小出氏や中嶌氏が反対の論陣を張り続けてきた40年間に、原発は日本中に54基もできてしまった。しかし彼らは負けたのではなく、正義の旗を決して下ろしませんでした。推進派が勝ったのではなく、彼らは破滅への道を下っていったのです。
そして、福島の事故でその結論が出ました。いまや国民は政府や推進派の言うことをだれも信じません。小出氏たちの長年コツコツ積み重ねた研究と真実に、多くの人が耳を傾け、そしてさらに多くの人の中に広がっています。
淡々と、というより飄々と語る小出氏の話に、みんなが惹きつけられました。中身のない大言壮語を叫ぶ石原や橋下などとは対極にある姿だと感じました。どちらが人間としての値打ちがあるのか、どちらの生き方がすばらしいのか、しみじみと考えさせられました。
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